今回は厚生年金保険の強制加入、任意加入とは何か、被保険者期間について簡単にまとめていきます。
厚生年金保険の強制適用となる事業所
厚生年金保険と健康保険の強制適用となる事業所は、ほぼ同じです。
・国、地方公共団体、法人事業所で、常時従業員を使用しているもの
・個人経営で、常時5人以上の従業員を使用している、かつ法定業種に該当するもの
・船員法に規定される船員を使用している船舶
被保険者の種類
厚生年金保険の強制適用となっている事業所で働いている人は、厚生年金保険の被保険者となります。この被保険者は、働く先が適用事業所かそうでないか、年齢は70歳を超えているかどうかで4つに分類されています。
①当然被保険者…適用事業所に使用される70歳未満
②任意単独被保険者…適用事業所でないところで使用される70歳未満(事業主の同意・厚労大臣の認可をもって取得して、喪失には厚労大臣の認可が必要)
③高齢任意加入被保険者…適用事業所に使用される70歳以上で老齢基礎年金はもらっていない(取得喪失は実施期間に申出でOK)
④高齢任意加入被保険者その2…適用事業所以外に使用される70歳以上で老齢基礎年金はもらっていない(事業主の同意・厚労大臣の認可をもって取得して、喪失には厚労大臣の認可が必要)
厚生年金保険の被保険者期間について
国民年金と同じように、月単位で被保険者期間を見ていきます。
被保険者期間は、被保険者の資格を取得した当月から、喪失した月の前月までとなります。
ただし、同じ月の中で国民年金の被保険者の資格を取得した場合はこの限りではありません。「この限りではない」というのは、次のようなケースが考えられます。
例)
4月の前半で厚生年金の被保険者資格を取得したが、月の途中で資格を喪失してしまった。その後、4月中に国民年金の被保険者の資格を取得した。
→このとき厚生年金の被保険者であった期間はカウントされず、月の後半に取得した国民年金の保険料を支払うこととなります。