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その転職エージェントって本当に大丈夫?職業紹介の優良事業者は8674件中たったの51件だった

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こんにちは!採用・キャリアのかかりつけHRドクターです。

 

ここ数年、エージェントに相談しても全然相手にしてもらえなかった、対応が悪くてむかついたという口コミが増えています。

 

転職エージェントが信頼できないので、おすすめのエージェントを教えてくれませんか?というご要望もよくいただくのですが、私が良かったと感じたエージェント(キャリアアドバイザー)でも、他の転職者さんとは相性が合わなかったというケースもよくあります。

 

そこで今回、ぜひ皆さんに知っていただきたいのが職業紹介優良事業者認定制度です。

 

※本記事での転職エージェントとは、有料職業紹介事業、人材紹介会社と同異義語としています。

 

 

職業紹介優良事業者認定とは

職業紹介優良事業者認定とは、簡単に言えば優良な転職エージェントへの認定制度のことです。

 

職業紹介優良事業者行動指針というチェック項目を遵守して、適正な業務運営と経営改善の努力を行い、一定の基準を満たした転職エージェントを優良認定するものです。

 

この職業紹介優良事業者認定制度は、厚生労働省の委託事業として実施されているので、信ぴょう性が高い制度認定と言えます。

 

職業紹介優良事業者認定制度は求職者と企業の適切なマッチングのためにつくられた

職業紹介優良事業者認定制度は、優良な転職エージェントを育成して、人材業界の質を高めていくためにつくられました。

 

また、仕事を探している求職者と求人者である企業の適切なマッチングを促進するためというのが最大の目的となっています。

 

そもそも転職エージェントは、仕事を探している求職者からは相談費用をもらわず、求職者の紹介先企業から紹介手数料を徴収するビジネスモデルとなっています。

 

求職者が費用負担なく利用できる点はメリットですが、転職エージェントが利益重視をしすぎると、適正な職業紹介が行われない懸念があるのです。

 

転職エージェントが利益重視をしすぎると、

 

求職者をだまして求人を紹介してしまう

求職者が納得していないのに無理やり内定承諾をさせる

エージェントが保有している求人の条件に合わない求職者は相手にされない

 

 

といった、求職者への不利益が発生してしまう可能性があります。

 

平成25年6月に策定された「日本再興戦略」で民間の人材ビジネス(転職エージェントや求人会社)を最大限に活用するとうたわれており、日本国全体の労働課題を解決するためには、民間の人材ビジネスの協力が必要不可欠です。

 

だからこそ原点に立ち返り、転職エージェントが求職者や求人企業のニーズを的確に把握し、適正な転職支援を実施すること、その上で転職エージェントが健全な事業運営をしていくことが重要なのです。

 

 

 

★POINT

・求職者と求人企業のニーズを的確に把握し、適正な転職アドバイス、採用支援を行うことが大切

・求職者と求人企業の悩みにしっかり寄り添った上で転職エージェントが健全な事業運営=売上、利益をあげていくことを考える

 

一見、相反する2つの目的をしっかり達成していくために、職業紹介優良事業者認定制度がつくられたことがわかりますね。

 

 

 

職業紹介優良事業者認定制度の認定基準

優良認定を受けるためには、まず次の申請必要条件の7項目を満たす必要があります。

要件を満たしている転職エージェントは、自主点検を実施してから審査認定機関に申し込み、実地審査を経て認定されます。

 

転職エージェントが優良認定を申請するための申請必要条件
  1. 職業紹介事業の許可取得・届出より3年以上経過していること。転職エージェント(有料職業紹介事業者)の場合は、直近の3年間で売上実績(紹介手数料収入)が毎期350万円以上あること。
  2. 直近3年間で、2期連続赤字決算がないこと。
  3. 直近3年間で、基準資産(純資産)が「許可・届出事業所数×500万円以上」あること。
  4. 直近3年間で、行政処分等を受けていないこと。
  5. 直近5年間で、雇用する労働者について労働関係法令に重大な違反をしていないこと。
  6. 認定日の属する月の前月から12か月さかのぼったとき、月平均法定時間外労働時間(残業のこと)が60時間以上の労働者がいないこと。
  7. その他、優良認定制度の趣旨に照らして問題となる事実がないこと。

 

転職エージェントの事業を開始してから、3年以上たっていないと優良認定に申請ができません。

 

直近で事業開始したエージェントが、優良認定を取得していないからと言って、不安視する必要はないです。

 

しかし、長年転職エージェントの事業を行っているにもかかわらず、優良認定を取得していない、または取得していない企業はなぜなのか?

これは一度立ち止まって確認する必要はあるのではないでしょうか。

 

 

東京都の優良認定転職エージェント一覧(2020年5月10日版)

職業紹介優良事業者は、職業紹介優良事業者認定制度のサイトや、人材サービス総合サイトから確認することができます。

 

一般の求職者が確認する場合、少々見づらいだろうなと感じたので、2020年5月10日時点での職業紹介優良事業者を一覧にまとめました。

 

※令和2年4月1日現在の情報

東京エリア×職業紹介優良事業者で検索すると51件となります。

同企業で複数事業所を持っている場合(例 マイナビ本社オフィス、マイナビ東京オフィス、マイナビ京橋第一オフィス等)は同一事業者として1カウントしているため、下記一覧では計33事業者となっています。

 

 優良事業者認定の一覧
  1. アスコープ株式会社(13-ユ-070475)
  2. 株式会社ヒューマン・インベントリー(13-ユ-010204)
  3. 株式会社コトラ(13-ユ-010833)
  4. 株式会社東京海上日動キャリアサービス(13-ユ-010357)
  5. 株式会社メディアジョブセンター(01-ユ-300203)
  6. ディップ株式会社(13-ユ-303788)
  7. エン・ジャパン株式会社( 13-ユ-080296)
  8. 株式会社マイナビ13-ユ-080554)
  9. 東商株式会社(13-ユ-010013)
  10. 株式会社アヴァンティスタッフ(13-ユ-010193)
  11. 株式会社エリートネットワーク(13-ユ-010274)
  12. 株式会社ジェイック(13-ユ-010450)
  13. 株式会社グレイス(13-ユ-010593)
  14. 株式会社TACプロフェッションバンク(13-ユ-010678)
  15. 株式会社メディカルリソース(13-ユ-010743)
  16. 株式会社A・ヒューマン(13-ユ-040366)
  17. ジャスネットコミュニケーションズ株式会社(13-ユ-070198)
  18. 株式会社インプレッション(13-ユ-300182)
  19. 株式会社エリメントHRC13-ユ-302014)
  20. アイムファクトリー株式会社(13-ユ-303606)
  21. 株式会社インテグリティ(13-ユ-304166)
  22. 株式会社ブレイブ(13-ユ-305255)
  23. 株式会社トライ・アットリソース(13-ユ-305515)
  24. 株式会社Special Medico(13-ユ-305880)
  25. 株式会社グローマス(13-ユ-306700)
  26. 株式会社ジョビア(14-ユ-010002)
  27. 株式会社ツクイスタッフ(14-ユ-300992)
  28. 株式会社iDA(27-ユ-010145)
  29. 株式会社TS工建(27-ユ-300349)
  30. ライクスタッフィング株式会社(27-ユ-301145)
  31. 株式会社キャリアプランニング(33-ユ-010032)
  32. 株式会社アソウ・ヒューマニーセンター40-ユ-010066)
  33. 株式会社ユニバースクリエイト(40-ユ-300001)

 

正しい情報をもとに自分の目で判断するくせをつけましょう

世の中には転職エージェント、転職についての情報が溢れています。

口コミやSNSインフルエンサーの情報を鵜呑みにせず、きちんとご自身の目で一次情報を取得していく習慣を身に付けましょう。

 

人材ビジネスに関わっていない、一般の転職者の方にもわかりやすいよう、今後もわかりやすく採用・キャリアに関する情報をご紹介していきます。

 

HRドクターを今後ともよろしくお願いいたします。

 

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