こんにちは。採用・キャリアのかかりつけHRドクターです。
先日、ワーママや女性向けの転職サービスを私なりにご紹介しました。
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私の周りのお友だちは20代後半~30代前半が多く、ライフイベントが重なるこの時期は皆さん何かしらキャリアで悩まれてるようです。
そんな中で今回は、3歳の壁・小1の壁とワーママ(子育て期女性)の転職事情についてレポしてみます。
※前編・後編に分けてお伝えします
子育て期のママさん話でよく出てくる「3歳の壁」とは
皆さんは3歳の壁という言葉、聞いたことはありますか?
★子どもが3歳になると会社の時短制度が使えなくなりフルタイム社員に戻らなければいけない
★小規模保育園が3歳までしか預けることができないため転園をする必要がある
子どもが3歳になったタイミングで、今まで使えていた制度や保育園が利用できず困ってしまう事象のことを「3歳の壁」と呼んでいるようです。
そもそも小規模保育園って何?
時短制度って国が主導している制度だよね?と気になり調べてみました。
0~2歳までを対象としている小規模保育園と保活問題
保育園には、0~2歳児を対象とした定員6~19名の小規模な保育園があります。
少数制だからこそ1人ひとりに手厚くサポートできる点が魅力です。
都心部では保活が非常に難しく、20個ほど希望を出しても落ちてしまう方もいるくらい激戦のエリアもあります。
また、保育園は0歳児の受け入れ枠は多かったとしても、1歳、2歳、3歳の受け入れ枠を狭めている保育園も多いです。0歳で受け入れた子どもたちが翌年1歳となり、持ち上がっていくため仕方がありませんよね。
小規模保育園に子どもを預けたママたちは、小規模保育園の預け期間が終わったタイミングで転園先を見つけなければなりません。
子どもの預け先がなければ、仕事をしたくても出来ない状況になってしまいます。
時短制度は改正育児・介護休業法で3歳未満の子どもを抱える従業員向けに作られた制度
よく転職相談に乗っていると、「時短制度のある会社に転職したい」と言われます。
そもそも時短制度とはどのようなものでしょうか?
簡単にご説明すると次の通りです。
《短時間勤務制度》※通称、時短制度
・3歳未満の子どもを育てる従業員向け
・1日原則6時間の短時間勤務制度を利用できる
・育児、介護休業法にもとづき適切に対処してねと国は言っている
・短時間勤務制度を利用した従業員に不利益な扱いをしちゃだめと決められている
短時間勤務制度のことを、皆さん時短制度と呼んでいるのですね。
1日の労働時間を短縮するだけではなく、”適用を受けようとする労働者にとって過重な負担を求めることにならないよう配慮”してくださいと定められています。
また、時短制度を取得した従業員に対して、不利益取扱いは禁止と明言されています。
《不利益取扱いってどんなこと?》
・解雇
・雇止め
・減給
3歳以降は時短勤務が使えないのか
結論、3歳以降の従業員に対して時短勤務を選択させるかどうかは企業によって異なります。
国の方針としては、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者に関する措置として、子どもが小学校に就学するまでは時短勤務取得や始業時間の変更など対応してくださいねと定められています。
小学校に入学するまでは時短勤務を延長できたとしても、小学校に入ったとたんに子どもに手がかからなくなるということはありません。
そこで出てきたのが「小1の壁」という概念です。
「小1の壁」を機に仕事を辞めるor転職するか選択に迫られる
小1の壁とは、子どもが小学校1年生にあがるタイミングで勤務先の時短制度が使えなくなり、仕事との両立に悩まされる事象のことを指します。
3歳の壁のときは、保育園に預けられるかどうかという保活問題がありましたが、小学校の場合は授業が終わった後の子どもの預け先が少ないという壁が大きいようです。
3歳の壁、小1の壁で、共通しているのは子どもの預け先の問題です。
子どもの年齢に関わらず、なるべく子どもとの時間を優先したい、仕事は続けたいが何かあったら子どものために仕事を切り上げたいといった悩みを抱える方が非常に多い現状でしょう。
これらの壁にぶつかったときに、選択肢としては
・子どもが小学生の間も時短制度を延長してもらう
・フルタイムに戻り、学童や延長保育などを利用して乗り越える
・近隣に住むママ友や親族を頼りながらフルタイムで仕事を続ける
・思い切って非正規雇用に切り替える
・退職し専業主婦の道を選ぶ
・フレックス勤務や在宅、リモートワークを取り入れている企業へ転職する
このようなものが挙げられます。
日本の非正規雇用者の68%は女性というデータもあるため、多くの方は正規雇用を諦めて、やむを得ず非正規雇用に切り替えているのではないでしょうか?
★参考:日本の非正規雇用者について
男性の非正規雇用者は698万人に対して女性は1489万人
先々を見据えて転職をすることも選択肢のひとつ
子どもが3歳や小学校のタイミングで息詰まってしまう方をたくさん見てきました。ワーママたちの転職理由は、「育児と仕事のバランスがとれない」が圧倒的に多いです。
どうして仕事と両立できないのか深掘っていくと、日本の短時間勤務制度や保活問題にぶち当たります。
すべての企業が時短制度や、フレックス・リモートワークを取り入れて、国が必死に保育園や子どもの預け先施設を作り続ければ、この問題は減るでしょう。
ですが、周りが動いて助けてくれるまで、あなたは待っていられますか?
私はまだ子どもがいません。
いないからこそ、今自分はどのようなアクションをとるべきか。
私は働き続けたいのか、どの程度稼いでいきたいのかを考えて、今はフリーランスという道を選びました。
ワーママたちの選択に正解、不正解はありません。
まずはご自身がどうしたいのか?パートナーはどういった意見を持っているのかを確認して、自分なりに道を切り開いていくことが大切ではないでしょうか。
ワーママ転職の闇
ここ数年、人材業界では多くのワーママ転職向けのサービスや人材紹介会社が増えてきました。
3歳の壁、小1の壁にぶち当たったときに、ご自身の会社の子育て期の従業員がより働きやすくなるように自ら発信して動いていくことも素敵だと思います。
また、どうしても自社の環境が整っていなければ、転職を選ぶことも間違いではありません。
実際、多くのワーママ転職サービスに関わり、試してきましたが
完璧な転職支援サービスはありません。
どうしても、ワーママの中でも優秀な人材や、特定のスキルを持っているワーママが転職サポートを受けられる傾向にあります。
今後も、子育て期女性(もちろん男性の子育て中も従業員含む)に対する転職サービスは増えていくと思いますが、いちばん大切なのは自分の足で動き、自分の力で情報を取得し、転職を成功させる力だと感じています。
ワーママが転職成功するコツや、皆さんに覚えておいてほしいことは
また次の記事でお伝えしていきます。